『呼吸とストレスと腰痛は繋がっている』

呼吸とストレスと腰痛は、相関関係にあることを知っていますか?

呼吸とは面白いもので、精神・心理面と身体機能に大きく関わっています。例えば、精神・心理的に緊張や不安な場面では、浅くなり早くなることがわかっています。身体機能面では呼吸が浅く早い人の方が腰痛を起こりやすいということです。

今回、forest styleに息苦しさストレスと腰痛に対して悩みを持つ方が施術を受けに来られました。なぜ、その3つが相関関係にあるかを伝えさせていただきます。

先日、forest styleに1人の女性が施術を受けに来られました。

話し方が上品で介護現場で働く50代女性の方です。職場では、リーダー業務と通常業務をこなし、精神的にも身体的にも大変な現場で働いています。

forest care:カウンセリング

  • 朝起きたときに、背中と腰が辛い。重い感じや痛みがある。
  • うまく呼吸ができないことがある。SpO2(酸素飽和度)が低下してしまう。
  • 睡眠の質が悪い。
  • 職場での対人関係について。

仕事中は、対人関係のストレスが多いとのこと。その影響により、息苦しさや肩こり首こりが強くなり、時には過呼吸も見られる様になりました。

主訴『背中と腰の痛みと重み・呼吸が浅くなり息苦しい』

希望『背中と腰の痛みが改善され、心と体を軽くしたい』

forest styleでは、本人の悩みに対し心と体の不調緩和と心を中心へ向かうようアプローチを行いました。

forest care:療法士評価

立位姿勢:スウェイバック姿勢・肩の位置が左右差あり・骨盤前傾位・太ももの前側と右側ふくらはぎの外側に張りがみられています。

疼痛部位:左側背中.両側殿部(おしり).左側太もも内側.右側ふくらはぎ外側.両側足底

柔軟性低下:頸部・肩甲帯.胸郭(肋骨).胸椎・頚椎.股関節.膝関節.足関節.脊柱起立筋群.殿筋(おしりの筋肉).

筋力低下部位:腹部.腰部.殿部

植物療法評価

日常的に気逆の状態が頻繁にあるご様子が見受けられていました。

※気逆とは、東洋医学で使われている言葉です。何か嫌なことを感じると、感情が怒りや不安感となり気が上に急に昇って、咳が出たり、息苦しくなったり、過呼吸を起こすといった症状が現れます。

forest style  well-being10点満点評価

10段階で心身のストレスと幸福度を主観的に評価。数字が大きくなるにつれて、抱えているものが大きいということです。

身体的ストレス 5/10

精神的ストレス 8/10

幸福度      7/10

評価のまとめ

介護現場では、立位や中腰姿勢で仕事を行うことが大半を占めているため、腰・腹部・殿部の筋力低下があると背中や太ももなどを過剰に使うことがあります。

過剰に使い続けてしまい、背中と太もも周囲の柔軟性低下に伴い胸背部(肋骨と背中)の動きが低下し息のしづらさや起床時の背中と腰の痛みや重だるさにつながっています。

東洋医学的視点では、日常的環境と資質から気逆になりやすい自分自身に対して罪悪感と疲労感を抱えている印象の方です。

東洋医学的視点とは、女性の体調や感情の説明に分かりやすいのでカウンセリングに用いる『血』『水』『気』の心身バランス観点から症状や、状態を把握する方法です。

forest care:アプローチ

姿勢に対して、上半身を猫背様に丸めてしまい胸郭(肋骨)の可動性低下により呼吸苦や背中の痛みの関連性があります。

そのため、背臥位(仰向け)姿勢にて胸郭(肋骨)と肩甲帯の連動性を改善させるストレッチを実施。

胸郭や肩甲帯の柔軟性が得られた所で、腰と殿部に対してストレッチを実施し腹部・腰部・殿部が共同的に働くように動作指導を提案しました。

植物療法では、鎮静とバランス感覚の良いクラリセージ・ペパーミント・スィートオレンジを選択。

相手の呼吸に合わせ過緊張になりやすい胸部・背部へ緩めるアプローチ、オイルトリートメントを施しました。

アプローチ後は、心身のほぐれと血流が良くなることで心の安定を実感されました。

表情が朗らかな笑顔になり『心と体が軽くなりました。また明日から頑張れます』と私たちも嬉しくなる言葉が聞けました

forest care:アドバイス

胸郭や横隔膜の柔軟性低下

     ↓

呼吸が浅い・早い

     ↓

十分な酸素が取り込めない

     ↓

腰・肩・首周囲の筋肉が硬くなる

     ↓

脊柱の可動性低下

     ↓

腰痛出現・ストレス増加

     ↓

自律神経の乱れ・睡眠の質低下

といったネガティブサイクルが完成していました。この状態になると原因を内側に捉えやすくなります。1人で気づくには難しく、アプローチを受けてもらう中で心身の不調や姿勢について気づくきっかけを伝えます。

今回は説明を織り交ぜて行うことで、本人も心身の状態やポジションについて気づくことができました。

アプローチのみならず、自宅でも同様の効果を得られるストレッチとエクササイズを提案しました。本人もアドバイスを思い出し、今を楽しめるように日々を過ごしてくださっています。

 

最後に

日常生活や仕事において、様々なストレスは体の不調を引き起こす原因となっています。ひとつの不調を放置せずに気軽に相談してください。

私たちforest styleでは、心身の悩みに対して東洋学的視点や体が整う施術と植物療法を提供し一人一人の休息のお手伝いをさせていただいています。