コロナ感染症の終息のめどもたたないまま、3回目の夏がもうすぐ終わろうとしています。
こんにちは
forest style 看護師 宮崎です。
私は看護師として、これまで病院、介護施設、在宅医療の現場などで
病気や障害、介護や生死の課題に直面する方と出会ってきました。
皆さん、抱える課題はさまざま。
ご自分や家族、社会の課題に真摯に向き合い、生きる姿に
医療者である私が励まされたり、勇気をいただき、
「生きること」「健康」について、考えてきました。
人間関係、仕事や家庭における自分の役割と求められることとのギャップに悩み、
ストレスによる心身の不調を抱えている人も多く現代社会。
健康やメンタルヘルスに関する記事も昔より多く目にするようになりました。
働く従業員の健康、メンタルヘルスに力をいれ、健康経営に注力する企業も増えています。
そこで、今回は「健康」について、考えてみたいと思います。
どんな状態が「健康」と言えるか?
自分の「健康」を実感できる瞬間 はどんな時でしょうか?
病院に通うような病気、疾患をもっていない
血液検査も異常なく、医師から処方された薬を飲んでいない
身体に痛いところがない
食欲もあって、夜ぐっすり眠れて、毎朝、すっきり目覚められる
家族や職場の人間関係も良好
仕事が順調
毎日楽しくて肉体的にも精神的にも満たされている
以上のような状態を「健康」であるとした場合
身体に何かしらの不調や不安、ストレスを抱えている
食欲がなく、なんだかいつも気分がスッキリしない
薬を飲んだり、治療中の病気がある、または治癒困難な病気を抱えている
過去に大きな病気や怪我などで、身体に障害を抱えている方
このような場合は「健康」であると言えないのでしょうか?
国際保健機関 WHO における「健康」の定義
以下は世界保健機関WHO憲章の前文の一部です
Health is state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infinmity
健康とは、病気でないとか 弱っていないとか ということではなく 肉体的にも、精神的にも、そして、社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます
年齢、病気、性別、環境に関係なく、あらゆる人が自分の心と身体が社会的に満たされている状態であると本人が実感していることが大事であるとWHOは定義しています。
つまり、周りから 検査をしても異常はないし、どこも悪くありません。あなたは元気で、健康です!
と言われても、本人が実感していないと「健康」とは言えないのです。
健康の定義は人それぞれ
自分にとっての「健康」とはなんだろうと、自分で考え、気づき
主体的に決めることができる状態が
その人にとっての「健康」ではないかと思います。
世の中には多くの情報があふれ、だれでもアクセスできる時代
情報に振り回されて、おぼれて、不安になり、2次的に苦痛を感じている方も多くいます。
あふれる情報の中から、正しいものを取捨選択し、決断することは容易なことではありません
そこにつけこむ人や情報もあり、不安を抱えながら、いつの間にか意図しない方向に流される人もいます。
医師の稲葉俊郎先生は著書のなかで、健康について、このように述べられています
外部の基準に従って、異常か正常かを考えるよりも、自分に与えられた心身の状態を前提にしたうえで、健康に生きていくとは、どういうことかを、立ち止まって考えてみる必要がある。そうして出された結論がその人にとっての「健康」への道につながる
稲葉俊郎 著 いのちは のちの いのちへ ー新しい医療のかたちー より
forest styleの考える「健康」
必死に走り続けて、周りのことも、自分のことも見えなくなり、
気づいたら、動けなくなった経験が私にもあります。
立ち止まってしまった自分を責めて、自己嫌悪になり、
周囲の目や声を気にして、さらに苦しくなっていました。
しかし、立ち止まることは決して悪いことばかりではない。
そう言えるようになりました。
自分の心と身体を見つめる時だよ。
立ち止まっても大丈夫、また、歩き出せる日がくるからという
自分からのサインを受け取る
周囲の人に頼る
自分の人生にとって価値のある思い、行動とは何か
一番大切にしたいものは何だろうか?
自分自身の身体と心に向き合い、考え、出された結論が
その人にとっての「健康」につながっていくのだと思います。
ひとりひとりが自分に必要な正しい情報を得て、その情報を通じて、不安を減らし、生きやすくなってほしい
それがforest styleが考える「健康」であり、活動の中心となるもの。
立ち止まって、休んで、気づいて!というあなたの身体と心からのサイン(警告)に対して
forest styleは 一緒に耳を傾け、寄り添い、ボディセラピー、カウンセリングを通して、
ひとりひとりの「健康」を サポートをしていきたいと思います。